エルフェンリート(elfen lied)感想 アニメ原稿用紙一枚半の感想文【第4回】
YouTubeで見かけた「エルフェンリート」というアニメのグロシーンだけを集めた動画・・・。
可愛らしい少女の四肢が捥げたり、血も画面を覆うほど飛び散り、人は命乞いをする。
時代を感じる濃いタッチと、残酷な描写が織り成す地獄絵図。2004年夏アニメ。
YouTubeのコメント欄や、``エルフィンリート グロ"で検索を掛けて評価をみてみるとやはりと言うべきか、グロ好きにはオススメな作品らしい。
別に私は好きでも何でもないが、興味本位、恐いもの見たさ、刺激が欲しいからなのか、超グロいと話題のエルフェンリートをドキドキしながら視聴してみた・・・。
あらすじ
側頭部の対となる二本の角とベクターと呼ばれる特殊な能力を持つ女性型ミュータント、二角奇人(ディクロニウス)。彼女らは人類を淘汰する可能性を持つとされ、離島の国立生態科学研究所に国家レベルでの極秘機密として隔離、研究されている。ある日、偶発的な事故によって、研究所に隔離されていたディクロニウスの少女ルーシーは拘束を破り、研究所からの脱走を試みる。海に飛び込む直前に頭部に銃撃を受けるものの幸い軽症で済み、彼女はそのまま海へ投げ出される。
一方、大学に通うため親戚を頼りに鎌倉にやってきた青年コウタは、いとこのユカと由比ヶ浜でルーシーに出会ってしまう。頭部に受けたショックでルーシー以外の人格に入れ替わり、「にゅうにゅう」としか喋ることの出来ない彼女をにゅうと名付け、コウタが住むことになる楓荘に居候することになる…。
エルフェンリート感想↓
結論から先に言ってしまうと、グロに引かれ好奇心や恐いもの見たさで、エルフェンリートを観た事を後悔した。
確かに目を覆いたくなってしまう程のグロシーンは山ほどあった。しかし、絶対にグロさでオススメするようなアニメではない。
「グロ好きな方に超オススメwww」と書いてあるレビューも見かけたが、何言ってんだこいつ???という気持ちを強く持つ。
しかし、前面に押し出すものとは思わないが、確かにグロさあってこその名作だとも思う。
そのグロさや、人間が見せた残酷な行動の数々。それらを嫌と言うほど観たから、ルーシーが最後に見せた「愛」の感情が淡く際立っていた。
つまり、ギャップが凄まじい。
だから最後にルーシーとコウタが抱き合うシーンは、言葉で表現は出来ないけど、凄く感動出来た。
コウタはルーシーを許した。
言葉では出していないけど、キスで比喩していましたね。
蔵馬は運命に翻弄され苦しむ姿をよく描かれている。娘のマリコと最後一緒に死んだ時は、とてもやるせない気持ちになった・・・。
天国では奥さんとマリコ3人で幸せに暮らして欲しい。
何て人間とは業が深い生き物なのか。
私自身が人間なのに、ディクロニウスと同じ目線に立ってアニメを観ていたと思う。
ルーシーとコウタ。二人の過去、回想がとても深く描かれていて、感情移入する事も出来た。
神戸守監督曰く「本質は差別と救い」。
「一人の人間の中でこれらのことは複雑に絡みあっている。平凡であることへの劣等感。
他人との違いによる劣等感。同じ境遇の者への親近感。そして、救い。この作品は表面的にはお色気、ラブコメ、バイオレンスだが、本質は差別と救いであろう。
社会問題にもなっている苛め、つまり差別はこの作品の中に詰まっている。誰しも救いは求めている。」
そして、OPの「Lilium」。
映像も合わせて、一つの芸術作品のようだ。
話を進めていく内に、胸の締め付けが苦しく感じた。
男声版やオルゴール版もあり、最終話のエンディングでオルゴールの音が消えた場面は、私の記憶にずっと残り続ける演出でした。何故か分からないが、とても悲しくなったから・・・。
あと、世界の教会でそのLiliumが賛美歌として歌われているみたい。
とりあえずグロいから観るのを避けていると損をする。グロさ以上に感じるものが必ずあるはず。
では読んで頂き、ありがとうございました。
最後にひと言。
にゅうは激カワ。異論は認めない。
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